12月23日 河原木場沢:醤油樽の滝(ICT) 高本、根田
★河原木場沢は2年前にアイスクライミングの講習に参加した際に初めて訪れた場所だった。その時は醤油樽の滝は眺めるだけ、もっぱら手前にある一の滝、二の滝の小滝で練習を繰り返すばかりだった。今回、その醤油樽の滝のリードに挑戦しようと根田さんにビレーをお願いした。
前日、入渓地点近くの駐車場まで車で上がり、幕を張った。夜は冷えた。おそらくマイナス10℃までは下がったと思われるが、全くの無風でそれほど寒さは堪えなかった。
5時半起床、テント撤収後7時前には出発した。今季初めてのアイスだったので、まずは二の滝で練習を行った。傾斜の緩いところでアイゼンワークを確かめ、次に少し傾斜のきついところでアックスを打ち込みを確認した。醤油樽の滝に行った時はもうお昼前の時間になっていた。少々二の滝での練習に時間を費やしてしまった。早々に一本リードで登った。氷はまだ発達途上で階段のように段差ができており、比較的登りやすい状況だった。ただ、水玉状に氷結しているところでは、スクリューを打つ場所がなく、支点確保には苦労した。その後、トップロープで2本登った。時間が押していたので早々に撤収して下山したが、最後はヘッドライトをつけての下山になってしまった。
12月24日 丸子アルプス:徳願寺山~大鈩山 赤石、他1人
★この山並みは東海道の丸子と藁科川を分けている。天気がよくこの時期としては寒くない日だった。向敷地の名刹徳願寺から大鈩山まで往復した。徳願寺の駐車場に駐めてもらってここから歩き始める。徳願寺は初めて訪れたが展望が素晴らしい。静岡の市街を安倍川が横切っている。その先に駿河湾、伊豆半島までが眼下に広がっている。ミカン畑の中の道を少し歩くと徳願寺山(352m)への登山道が始まる。徳岩寺山から梵天山(376m)を越えて歓昌院坂の峠に下りる。西へ堂ケ谷三角点(313m)を越え駿河峰を歩き無名のピークを越えて大鈩山に到着。低い山々を越えて歩くが急な上り下りが多かった。道はしっかりとしていて歩きやすい。8時少し前に歩き始め3時間半ほどで大鈩山に11時半に着いた。木々の中の山頂からの展望はなく20分ほど休んで来た道を戻った。道中ずっと林の中で植林とシイの木などの常緑広葉樹の中を歩いた。3時半ほどに徳願寺に戻って駐車場のお礼に寄った。7時間半ほどの行程だった。日が西に傾いて寺の駐車場からの街、海、伊豆半島の景色はまた素晴らしかった。(ヤマップ 7時間半 9.2キロ 標高差 1094m)
12月25日 御座山 苫米地
■自宅4:30=7:00栗生登山口7:40…8:20不動の滝…9:00前御座山9:30…9:50御座山10:10…10:25前御座山…11:10不動の滝…11:40栗生登山口12:00=12:15滝見の湯12:45=「最高地点」=しゅっぽっぽ牛乳=16:30自宅
★今年の登り納めは御座山(日本二百名山)で。南相木村と北相木村の境にあり、群馬県境にも近い。日航機が落ちた御巣鷹山も近い。山頂部だけが樹林帯から突出した岩峰になっていて眺望絶佳だ。快晴無風で北は浅間山、北東に両神山、西は八ヶ岳連峰、南は南アルプスがよく見えた。雪はほとんどなく、とても登りやすい山だった。不動の滝は凍結していたが、帰りにはかなり崩壊していた。高3の夏、南相木村の学生村で数週間過ごした。初めての信州体験は強烈で、その後、信州大学に進むきっかけにもなった。南相木村は当時に比べて公共施設や道路が充実していて、新しい家も増えていて、過疎化が進む中でも頑張っているようだ。予定より早く下山できたので、温泉やレストラン、酪農製品直売所などに寄って、のんびりと帰路についた。
◎周辺情報:南相木温泉「滝見の湯」500円。和風レストラン「最高地点」(野辺山:蕎麦、丼物、コーヒー、ケーキなんでも美味し)。「しゅっぽっぽ牛乳」(野辺山:牛乳工場に併設された酪農製品直売所、牛乳、バター、チーズ、プリン、農産物もあり「道の駅」のよう)。
12月29日 三方崩山 高本
■5:30道の駅 平瀬 ⇒ 9:34 1223m地点 休憩 ⇒ 10:34 1377m地点 休憩 ⇒ 11:00 1450m地点⇒ 13:00 1630m地点 休憩 ⇒ 13:20 1630m地点 下山 ⇒ 15:40 道の駅 平瀬
★前夜発、岐阜白川村に向かった。国道156号線沿いの道の駅平瀬の駐車場にて前夜泊。
4時過ぎ起床、天候は小雨。出発は6時の予定だったが、積雪量が心配だったので早めることにした。小雨が降りやむのを待ったが、その気配なく、やむなく小雨の中登山開始。まずは林道を登っていくが、途中の分かれ道をまっすぐ進み、引き返した。登山口から尾根に上がるところでもルートファイティングのミスで沢道ではなく、急な斜面を登ってしまった。出だしから余分な体力を使い、早くも敗退の文字が頭をよぎった。雪は想定より多かった。林道からワカンを付けたが、高度を上げるにつれだんだん深く潜るようになってきた。尾根道でも一足ごとに30㎝はワカンが潜るようになり、急斜面では腰まで埋まるようになった。12時を撤退の期限と決めていたが、なかなか思うようにペースが上がらない。1時間に100m強しか高度を上げられず、このペースでは到底12時までに山頂には到達できない。空は晴れ間が広がり、気温も上がり、季節外れの快適な冬山登山ではあったが、行けるところまで行こうと気持ちを切り替えた。1600mを過ぎ、ようやく三方崩山の山頂を拝むことができた。青空を背景にそびえる姿が登りたい気持ちを駆り立てたが、この時すでに時刻は13時だった。山頂まではまだ高度差400m、おそらく3時間はかかっただろう。山頂を眺めることができ、気持ちに区切りがついた。下りは早かった。7時間半かかった道を2時間半で下った。このコースタイムは再チャレンジする時の重要な情報になるだろう。少々藪が多かったですが、ブナ林の中の登り、稜線歩きの高度観を楽しめるいい冬山コースでした。
1月5日 十枚山(みどりの道パトロール) 堀部、苫米地、安陪
■真富士の里8:00=登山口8:45…10:50十枚山山頂11:15…1,590ⅿ地点で補修作業…13:05登山口
★新春恒例のみどりの道パトロールです。1月2日朝に真富士の里に集合したものの、雨が降り出して中止、解散して3日後に再集合となった。晴れの予報にも関わらず山の上には厚い雲が。それでも気温は高く、汗をかきかき登る。昨年同時期より気持ち雪がある程度で、スパッツはいらなかった。積雪は1,600m付近から現れて、山頂部では3~5cm程度だった。気温が高く凍結はしてなかったが、下りでは念のためチェーンスパイクを着けた。今回は静岡市山岳連盟による「みどりの道パトロール」の一環だったので、老朽化していた1,590ⅿ付近のロープを一か所付け替えた。残念ながら楽しみにしていた山頂からの眺望は得られなかったが、下山してきたら車の近くで一頭の大きなニホンカモシカが出迎えてくれた。山の神のような威厳のある立派なカモシカでした。参加してくれたみなさんありがとうございました。(苫米地)
★正月で体がなまっている気がして、登山道整備という真面目な目的ではなく、不真面目な目的で急遽参加させてもらった。堀部さんから十枚山に行ったことがあるかと聞かれ、何度か行ったことがあると答えたが、どのルートで行ったか全く記憶がない。唯一覚えていることは、小屋を修理するためのトタンを運んだことであった。そこで、昔のログを調べたら、ちょうど10年前、梅ヶ島街道のバス停「関の沢入口」に車を置き、車道を歩き、直登ルートで十枚山へ、それから大光山、安倍峠、梅ヶ島温泉まで歩き、梅ヶ島温泉に浸かり、おでんを食べ、バスで「関の沢入口」に戻った記録が出てきた。昔は何のことはなく1日でこなしたルートが、今はやろうともしないし、できない。そういう自分を年始早々発見させてくれた山行であった。(安陪)
1月6日 愛鷹連峰:黒岳 加藤
■自宅5:45=6:15須山やま神社7:00…7:35富士見峠…8:00黒岳8:15…8:30富士見峠…9:00須山やま神社=9:35自宅
★やま神社駐車場を7:00に出発し、今年初登りなので神社にお参りして杉林の中を登っていくと東京からきた御夫婦と合流して富士見峠を右折して黒岳手前の展望台から富士山に感激していた。黒岳頂上に8:00着。晴れていたので東に箱根、西に南アルプスの白い峰々が見えました。富士見峠8:30に御夫婦は越前岳へむかうので別れてやま神社駐車場に9:00無事下山いたしました。
1月6日~8日 八ヶ岳:広河原沢(ICT) 高本、根田
■1月5日 前泊 船山十字路
1月6日 5:00起床 ⇒ 6:30 出発 ⇒ 8:00 テント場 テント設 8:45テント場 出発 ⇒ 10:00 右俣 出合 ⇒ 右俣 ⇒ クリスマスルンゼ/武藤返しの滝16:00 下山 ⇒ 16:50 テント場
1月7日 4:30 起床 ⇒ 6:30 テント場 出発 ⇒ 左俣 9:00下の大滝 取り付き ⇒ 11:10 上の大滝 取り付き 12:30 上の大滝 抜ける ⇒ 13:30 御小屋尾根 ⇒ 中央稜下山 ⇒ 19:00 テント場
1月8日 5:00 起床 ⇒ 7:30 テント撤収 ⇒ 出発 ⇒ 8:30 船山十字路
★1/6<広河原沢 右俣 クリスマスルンゼ/武藤返しの滝>
船山十字路の駐車場にて前泊し、翌早朝に二股の幕場に向かった。最初は林道を歩き、途中から沢沿いの道を歩いた。積雪は少なく、特にアイゼンの必要はなかった。テント場でも特に除雪の必要はなかった。テント場に到着後、幕を張り右俣へ出発。沢沿いの道を進んだ。約1時間強歩いて氷が出てきたのでアイゼンを履いた。前の大岩があり、左右に沢が分かれていた。おそらく右俣と3ルンゼの出合と思われた。右俣へ進む。小滝をフリーでいくつか超えると大滝が表れた。クリスマルンゼだった。二段の滝になっていて、1段目の滝は傾斜も緩く、2段目の傾斜は少しきつかった。一段登ったところで支点を作り、そして二目の滝を登った。先行パーティーが二つほどあり、支点に使った木の周りはかなり混雑していた。帰りに武藤返しの滝にも立ち寄り、一本だけリードで登り、この日のクライミングは終了した。後は来た道を引き返し、テント場に戻った。
1/7<広河原沢 左俣 下の大滝/上の大滝>
テント場から30分ほど歩くと沢に氷が表れ始め、そこでアイゼンを装着した。アイゼン装着から少し上がったところで二俣に分かれる。左俣と見晴らしルンゼの出合だった。左俣に進む。左俣は大小さまざまな小滝が連続していた。小滝はすべてフリーで抜けた。ザイルを出そうかと思うところもあったが、順調に登ることができた。下の大滝は約15mの高さがあり、下部は階段状になっていたが、上部はかなり急峻だった。ここ初めてザイルを出した。リードで登ったが、滝の上部で腕がパンプし根田さんにテンションをお願いし、休みながらも登ることができた。次にチョックストーンのいやらしい箇所を通過しなければならなかった。ザイルを出すほどではなかったが、岩の合間を這うように登った。上の大滝は約10mほどだが、傾斜は下の大滝よりきつかった。体力もかなり消耗しており、何度もテンションをお願いし休み休みなんとか登ることができた。滝の上部は開けたルンゼ状になっていた。当初の予定では懸垂下降で沢を下って戻る予定だったが、まだ時間も早かったのでそのまま稜線まで抜けることにした。途中から左斜面に上がり、御小屋尾根に上がることができた。そこから阿弥陀岳方面に少し登ると御小屋尾根と中央稜の分岐地点に達する。分岐点からは中央稜を下った。雪が深くなり、トレースはなかったが、尾根上の道をまっすぐ下って行った。だんだん尾根が急峻になってきた。大岩の上部にいたようだった。前方で尾根が切れており、その地点で右側(左俣方面)に下った。後でわかったことだが、夏道はここで左側に下るのが正解だったようだ。しばらく下るとルートは不明瞭になり、道に迷ってしまった。登り返すか、もしくはそのまま下って沢に戻るか根田さんと相談したが、登り返す時間と体力を考えると、そのまま沢に下った方が良いと判断した。急な斜面は懸垂下降で下ったが、さらに下ると崖の上に出た。ここは懸垂下降でも届かないと判断し、斜面を上流方向にトラバースして進むと大滝の上に出た。なんとか沢に戻ることができ一安心することができた。かなり暗くなってきており、滝を慎重に懸垂下降で降りた。2~3回懸垂下降で下っていくと樹林帯に中に向かうトレースがあった。そのトレースを辿っていくと中央稜の夏道に戻ることができた。遅いテント場への帰着となったが、なんとか戻ることができた。今回の山行では、アイスクライミングでは成果を残すことができたが、下降時にルート失う失敗もあり、反省も多かった。(高本)
★前回、醤油の滝下山時にトラロープを握りアイゼンが外れ川床に転倒したので今回アイゼンを新調してのトレーニングだった。結果は
1日目:右俣クリスマスルンゼ。
F1(10m)でロープを結び、越えたところでコンテで歩くがついていけず高本君に「ザイルを切ってくれ」と嘆願、情けない。やっとのことで15m2段のクリスマスルンゼは登れました。
2日目:左俣ー中央稜下山。
下の大滝30mまでの小滝群はアックスが良くききフリーで登れて楽しいクライミングができました。30m大滝も難なく登れ、上の大滝25mは私には難しく、2回のテンションをかけてなんとかのぼれました。稜線は見えないもの、近いと思い中央稜経由で下山をしたいといったものの、私に馬力がなくバテしまい高本君に私のザイルを持ってもらう始末、魔利支天手前で下降するか岩壁の頭で詰まってしまい回避しなからの下降、途中で高本君と登り直すか、沢筋の降りるか相談中に県警ヘリが右俣にきているのが見える、時間が15時を過ぎているのでLINEでビバーク覚悟との会に連絡をして、1ピッチ懸垂下降。左俣を目指してトラバース気味に下降をすると上の大滝の上にでました。ヘッドランプ付け3ピッチの懸垂下降で下の大滝の下まで降りると高本君がトラバース道を見つけて中央稜経由で直接幕場におりことができました。反省点が多い山行でした。以上
PS:反省点
1.下降..下山ルートよく検討をすること
2.体力がないならそれなりのトレーニングをしていくこと
3、日ごろから読図をして迷ったときには3方向トレースで方向を見極めること(根田)
1月7日 宇津ノ谷峠~ロンショウ 赤石、他1人
★大鈩のお不動さんから大鈩山に登り飯間山、ロンショウを往復しようと計画した。下調べをすると不動さんから大鈩山に地形図には点線の道が描かれている。この道が現在の案内には記されていない。登る前からこの道が不安だった。廃道になってふさがっているのではないか。行ってみたらやはり今は使われていなかった。登山口付近には廃屋になった倉庫のような建物が朽ちてつぶれていた。急なガレの斜面を灌木につかまりながら道を探すが見当たらない。沢に大きな堰堤があるがそこまでたどり着けずにあきらめた。県道まで下りて宇津ノ谷峠に行きそこからの尾根を辿って大鈩山の手前にあるロンショウまで登ることにした。峠の近くにある旧い東海道の明治トンネルを歩いてから戻り大正のトンネル近くの道路脇に車を駐めた。峠に登り北に尾根を登る。急な上りである。一部尾根が狭い所があり慎重に歩く。道はしっかりしていて歩きやすい。登っていくと前から後からトレランの人たちが駆けて追い越していく。聞くと来月このコースでトレランの大会があるようでその下見や練習に来ているという。一人は満観峰からこの丸子アルプスを25キロほど走ると言っていた。この山並みも標高の高くない山々だが急な上り下りが多い。ロンショウまで登りこの日はここまでとした。下りは途中で教えてもらった西沢の道を下る。杉の植林の中に孟宗竹が生えているジグザグな急な道を下ると林道に出る。林道を30分ほど下りたところで県道と交わりそこが駐車した場所だった。
(2時間10分 5.6キロ 標高差540m)
1月7日 山伏~新窪乗越(みどりの道パトロール) 鈴木、堀部、苫米地
■真富士の里7:30=大谷崩駐車場=西日影沢駐車スペース8:50…8:55登山口…沢下降点にて作業…9:45大岩9:50…10:25蓬峠10:35…11:30最上部トラバース箇所にて作業12:00…12:25百畳平分岐…12:35山伏山頂12:55…14:05新窪乗越14:20…15:05扇の要…15:20大谷崩駐車場=西日影沢駐車スペース(解散)
★朝から抜けるような青空。西日影沢コースは蓬峠までは積雪なし。蓬峠から上は北側斜面のみ残雪あり。チェーンスパイク着ける。山頂部から新窪乗越間の積雪は5~20cmほど。新窪乗越から扇の要への下りは積雪なし。日曜日なので工事車両なく、少し奥の駐車スペースに車を置く。堰堤下の工事現場のトイレを登山者にも開放している。最初の沢への下降点と最上部の悪いトラバース地点で新しいロープを増設した。山頂部では残念ながら南アルプス方面の主稜線は雲隠れしていたが、富士山はかろうじて雲の上に山頂部をのぞかせてくれた。登りの蓬峠でチェーンスパイクを着けようとして、左足の靴のかかとが剥がれかけているのが発覚!チェーンスパイクで圧着してなんとか最後まで歩いたが冷や冷や。下山後に確認してみると右足の靴もしっかりかかとが剥がれていた。やれやれ。ともあれこれで今年度のパトロールはめでたく全部終了!担当の堀部さん、鈴木さん、お疲れ様でした。あと報告書もありますがよろしくお願いします。(苫米地)